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奈良県天理市、市有施設の省エネ化でESCO事業者を公募 空調や照明など

奈良県天理市は11月14日まで、環境負荷の低減や光熱水費の効果的な削減を図るため、同市庁舎などの設備更新においてESCO事業の提供を行う事業者を募集する。

この「天理市地球温暖化対策実行計画強化対策事業ESCO事業」は、民間事業者から、優れたノウハウを活かした設計・施工、事業資金計画、運転管理指針と維持管理等に関する一括提案(ESCO提案)を受けるために実施されるものだ。この公募により、同市にとって最も優れていると考えられるESCO提案を選定することを目的としている。

具体的な事業内容は、同市と事業者で締結するESCO契約に基づき、事業者は省エネルギーを実現させる包括的エネルギーサービス(ESCOサービス)を同市に提供し、同市はESCOサービスに対する報酬(ESCOサービス料)を事業者に支払う。

市庁舎など4施設、省エネ率18%を実現させる

同事業において更新改修が必須とされる対象施設(改修設備など)は下記のとおり。

  • 天理市庁舎(吸収式冷温水機、同用冷却塔、同用ポンプ、照明器具)
  • 天理市文化センター(同)
  • 天理市民会館(吸収式冷温水機、同用冷却塔、同用ポンプ、変圧器)
  • 天理市立養護・特別養護老人ホームふるさと園(空冷ヒートポンプチラー、同用ポンプ、給湯用ボイラ、照明器具)

事業者は、これらに対して提案する省エネルギー改修に要する費用の全額を負担する。また、これらの対象施設全体で18%以上の省エネルギー率を実現させる提案であることが条件となる。

なお、ESCOサービス料の上限(税込み)については各施設ごとに次のように定めている。ESCO契約期間の最長は15年。

  1. 天理市庁舎(延べ13,842.81平方メートル) 2000万円/年
  2. 天理市文化センター(延べ5,198.90平方メートル) 760万円/年
  3. 天理市民会館(延べ3,789.51平方メートル) 720万円/年
  4. 天理市立養護・特別養護老人ホームふるさと園(3,482.80平方メートル) 1020万円/年

単独でもグループでも応募可能

応募できるのは、ESCO事業を行う能力を有する、近畿2府4県(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に拠点がある単独企業か、グループ(複数の企業の共同)。グループの場合は、事業主体者が上記エリアに拠点を持っていなければならない。

また、同事業でESCO事業者が行う取り組みは以下の通り。

  1. 省エネルギー改修に関する設計、施工、施工監理、その関連業務
  2. 設計や工事に関連する全ての手続き業務、その関連業務
  3. 省エネ設備にかかる補助金申請と、その関連業務
  4. ESCO契約期間内におけるESCO設備の維持管理業務
  5. 同期間内におけるESCO設備と既存設備の運転管理指針に基づく助言業務
  6. 同期間内における省エネルギー量の計測・検証業務
  7. 同期間内におけるエネルギー削減の保証業務
  8. ESCO契約期間終了後に、同市から要求があった場合における、ESCO設備の所有権移転業務

選定については最も優れている提案を行った応募者を優先交渉権者とし、同市との間でESCO事業者が資金調達を行う「シェアード・セイビングス契約」の締結に向けて協議を行う。そこで合意に至った場合に契約事業者として、ESCO事業を実施する。

応募する事業者は、参加表明書・資格確認書類を2018年11月12日(月)~14日(水)の期間に持参または郵送で提出する。契約締結は2019年8月の予定。その後設計・工事期間を経て、2020年4月1日よりESCOサービスの提供を開始する。その他公募の詳細については募集要項を参照のこと。

記事出所: 『環境ビジネスオンライン』 2018年11月08日 出典

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