電源開発(Jパワー/東京都中央区)は4月27日、兵庫県高砂市の高砂火力発電所(発電端出力50万kW/25万kW×2基)の「高砂火力発電所 新1・2号機設備更新計画」(リプレース計画)について、関西エリアの電力需要減少が見込まれることから、同計画を断念したと発表した。
同社は、このリプレース計画の事業環境・事業性の再評価を行った結果、関西エリアでは電力需要の減少が見込まれているため、当初の事業目的とした供給力増強という意義が損なわれていくと理由付けた。
リプレース計画では、現在の1号機(1968年運転開始)・2号機(1969年運転開始)を廃止し、新1号機(発電端出力60万kW)・新2号機(同)の計120万kWを設置、それぞれ新1号機は2021年、新2号機は2027年以降の運転開始を予定していた。
なお、既設の高砂火力発電所については、今後も効率的な保守運用に努め、運転継続を通じて、重要な電力供給力として貢献していく。
設備の高経年化で更新を計画
リプレース計画の概要については、2014年7月に「高砂火力発電所新1・2号機設備更新計画 計画段階環境配慮書のあらまし」で発表されている。同計画書によると、1、2号機ともに運転開始以来すでに45年以上が経過しており、設備の高経年化対策が必要な状況となっていることが設備更新の理由として挙げられていた。
また、同配慮書に対しては、同年10月3日に環境大臣意見が提出されている。
記事出所: 『環境ビジネスオンライン』
2018年5月1日
出典