北海道は、6月1日より、省エネルギー機器の導入や新エネルギー利用設備・技術の開発、また省エネルギー・新エネルギーに関する普及啓発活動などで優れた成果をあげた取り組みについての募集を開始した。
この「平成30年度 北海道省エネルギー・新エネルギー促進大賞」は、省エネルギーの促進と新エネルギーの開発・導入の促進に関して、顕著な功績のある個人・団体を表彰する制度。北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例に基づき、2002年度から実施されてきた。
入賞すると金融機関からの優遇措置やPR支援が
この事業には「省エネルギー部門大賞」・「省エネルギー部門奨励賞」・「新エネルギー部門大賞」・「新エネルギー部門奨励賞」の4つの賞があり、それぞれに賞状を贈呈する。
入賞すると、北海道がウェブサイト・イベント内での積極的なPRや、「表彰企業等プレミアム・パッケージ支援事業」によるPR支援が行われる。さらに、受賞者には「北海道グリーン・ビズ認定制度」の特別枠で認定され、シンボルマークの使用や金融機関での優遇措置(金融機関所定の審査あり)といったメリットがある。
今年度の募集概要は下記の通り。
省エネと新エネの2部門で募集
募集対象は、省エネルギー機器の導入や新エネルギー利用設備・技術の開発、省エネルギー・新エネルギーに関する普及啓発活動等で、優れた成果をあげた取り組み。
1. 省エネルギー部門
省エネルギー機器の導入やエネルギー効率の向上、エネルギー消費量の削減、節電などで優れた成果を挙げたものや、省エネルギーの促進に関する普及啓発活動や教育活動などを実施し、省エネルギー意識の向上に高い功績があると認められる取り組み。
2. 新エネルギー部門
新エネルギーの先進的導入、新エネルギー利用設備・技術の開発、普及啓発活動や教育活動などを行い、今後の新エネルギー導入の先例となり、波及効果も高いと認められる取り組み。
応募資格は、道内に居住する個人や、道内に事務所や事業所を有する法人(非営利法人を含む)、道内に所在する団体(任意団体を含む)や市町村。ただし、過去3年間に環境関連の法令などの違反を事由として行政処分を受けていないこと。
また、自薦・他薦は問わないが、他薦の場合は推薦書に推薦理由を記載する。締切は、8月24日(金)必着。
昨年は熱利用機器が両大賞を、オリエンタルランドも奨励賞
去年は省エネ部門に「樹脂製の柵状熱交換器」が、新エネ部門に「太陽熱利用システム」がそれぞれ大賞に輝いた。

温泉水などの未利用再生可能エネルギーを利用できる
省エネルギー部門大賞に輝いた、テスク資材販売(北海道札幌市)が開発した「樹脂製の柵状熱交換器」とその給湯用予熱システムは、温泉水や河川水、下水などの未利用再生可能エネルギーを利用できるシステム。
従来の金属製熱交換器とは違い、酸による腐食やスケール(湯の花などの固形物質)を軽減することができる。温浴施設や農業・水産業分野での展開が期待されて受賞した。

暖房・給湯・蓄熱、3つの用途に使い分けられる
正和住設(北海道石狩市)が開発した太陽熱利用システムは新エネルギー部門大賞を受賞。ひとつの太陽熱コレクターから作った温水を、暖房・給湯・ロードヒーティング用など、季節や需要に応じて使い分けることができるシステムだ。北海道の住宅分野に波及効果が高いと評価された。
また、新エネルギー部門奨励賞では東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド(千葉県浦安市)が受賞。温泉水を局所加温・融雪に利用し冬季のイチゴ栽培を可能とした。
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